MapleSim
操作性
MapleSim 2016には、よりスムーズで効率的な操作性を提供するため、大規模なものから小規模なものまで多くの改良が加えられました。
主な改良点:
- 折り畳み可能なタスクペインにより、モデルワークスペースをより広く使用できるようになりました。一度に広範囲のモデルを表示できます。
- コンポーネントパレットペインやコンソールウィンドウなどのタスクペインを必要に応じて自動的に表示したり、動作完了時には再度非表示になるよう設定できます。その結果、パネルは常に最適なサイズで表示され、使用していないときにモデルスペースが専有されることはありません。
- 現在のタスクに必要なツールをすぐに使用できるようにレイアウトが改良されました。
- 新しいBuilt-inのAppsにより、MapleSim環境からMapleベースの強力な解析ツールやユーティリティツールにポイント・アンド・クリック操作でアクセスできます。これらのAppsを使用すると、Mapleの知識を持たなくても、更にはMapleを起動しなくても、パラメータのスイープ、モンテカルロ・シミュレーション、コード生成などを実行できます。
- この新しいMapleSimのAppsにより、カスタマイズされた対話的アプリケーションをほかのMapleSimユーザに展開できるため、ユーザはMapleSimについて最小限の知識があれば、モデルへのアクセス、調査、および解析を実行できます。MapleSimを使用していないユーザ向けに、MapleSim Serverを使用して同じアプリケーションをウェブ上に展開することもできます。
- コンテキストメニューのタスクに対応した新しいツールバーボタンにより、よく使われる操作への代替アクセス方法が提供されました。この機能は、作業方法に合った、さまざまな環境設定に対応します。
- 新しい検索バーは、ヘルプページ、コンポーネントライブラリ、例題、さらにMaplesoftウェブサイト上のMapleSimモデルギャラリーのモデルを検索するための一元的なアクセスポイントとして使用でき、必要なリソースをすばやく見つけることができます。
- 新しくなったインターフェースアイコンにより、高解像度モニターでのスケーリングが向上しています。
接触モデリング
マルチボディコンポーネントライブラリが拡張され、接触モデリングがサポートされるようになりました。15以上の新しいコンポーネントにより、物体間の接触を迅速にモデリングできます。これらのコンポーネントは、トーラス、球面、シリンダなどのさまざまな面形状に対応しているため、貫通や摩擦によって発生する接触点での力やトルクを考慮することができます。
高度なソルバオプション
MapleSim 2016では、シミュレーションソルバの挙動のコントロールを可能にする、充実したソルバオプション群をさらに拡張しています。
- 可変ソルバステップで、最大ステップサイズと最小ステップサイズの設定が可能になりました。
- シミュレーション中にイベントがトリガされた場合に、追加のプロット点を計算するかどうかを指定するプロットイベントオプションを固定ステップソルバと可変ステップソルバの両方で使用できるようになりました。
- 新しいオプションにより、レートヒステリシスを指定できるようになりました。すべてのイベントトリガでしきい値率の最小値を設定する場合に使用します。/li>