次のコマンドは、 の  次の連分数近似を計算します。

この場合、すべての "分子"  は  で、すべての "分母"  は正です。この連分数が正常に収束  すると、有限連分数 (有理数) であり、 の良い数値近似を与えます。これはオプション引数を指定することで計算できます。

良く知られた有理近似  は 2 回目の収束 として発生し、小数点の後は正確に  桁になります。

しかし、最適な近似は、中心連分数から得られます。これは "分母" が負になります。

オプション引数によって中心連分数から収束を得る機能は、Maple 16 で追加されています。

この例では、次数  の  周囲の正接関数への連分数近似が計算されます。

この例では、すべての "分子" は  (符号による) のべき乗で "分母" は明確なパターンを示します。収束  は高次の  の近似を生成します。この場合、cfrac を連分数に適用すると有理関数(または有理数) を出力するため、cfrac を 2 回呼び出すことで収束を得ます。

実際は、収束は  周囲の正接関数に同じ次数の Taylor 展開よりも良い近似を与えます。以下は、 および同じ誤差項を持つ  へのTaylor 展開 、2 つの微分  および  をプロットすることによる  を示しています。

たとえば、 での2 つの近似の絶対誤差は、次のようになります。

 以外の展開点で連分数を計算する機能が Maple 16 で追加されました。

有理数は有限で、そのために周期的な連分数を持ちます。有理数または次数  の実代数的数であるとき、かつそのときに限り、実数が周期連分数展開であることは古典的な事実です。すなわち、形式  の数です。たとえば、 の周期連分数は以下のとおりです。

Maple の周期連分数のデータ構造には 2 つのコンポーネントがあります。前周期を表す整数のリストと周期の繰り返しを示す正の整数のリストです。この表現は、オプション引数を使用して要求できます。

Maple 16 では  コマンドをリストに適用すると、連分数によって表される実数を出力します。たとえば、以下のコマンドは連分数展開が周期  の無限繰り返しである 2 次無理数を求めます。