DynamicSystems[ToDiscrete] - システムオブジェクトの離散化
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使い方
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ToDiscrete (sys, opts)
ToDiscrete (sys, T, opts)
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パラメータ
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sys
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System; 離散化するシステムオブジェクト
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T
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(optional) algebraic; サンプリング時間
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opts
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(optional) option = value の形式の方程式; ToDiscrete コマンドのオプション値
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説明
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ToDiscrete コマンドは連続システム sys を離散システムに変換します。
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method オプションは離散化するための方法を指定します。サポートされている離散化の方法は、forward (前進差分), backward (後退差分), bilinear (双一次), prewarp (プリワープ付き双一次), matched (極と零点のマッチング), および zoh (ゼロ次ホールド) になります。
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すべての離散化方法がすべての型のシステムに対して適用できるわけではありません。以下は、型と離散化方法の対応表です。x はその型のシステムに対して該当の離散化方法が使用できることを示します。D はその型のシステムに対して該当の方法がデフォルトであることを示します。
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システムの型
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forward
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backward
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bilinear
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prewarp
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matched
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zoh
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伝達関数
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x
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x
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D
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x
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係数
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x
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x
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D
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x
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零点・極・ゲイン
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D
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状態空間
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x
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x
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D
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x
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差分・微分方程式
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D
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x
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オプション
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opts 引数は option = value 形式で指定する任意の引数で、option には以下に説明されている名前のいずれかを指定できます。これらの引数はキーワードパラメータで、方程式の左辺がキーワード、右辺がその値です。各キーワードパラメータにはパラメータが渡されない場合に使用する初期値が割り当てられています。
以下は各キーワードパラメータの説明です。各説明の 1 行目は左辺にキーワード、右辺に値の型で引数の形式を示しています。真偽 (truefalse) 型の場合、キーワードのみを渡すことは真 (keyword = true) を渡すことに相当します。
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method = forward, backward, bilinear, prewarp, matched, または zoh
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システムを離散化するために使用する方法を指定します。
ワーピング周波数を指定します。これは method = prewarp の場合にのみ使用されます。それ以外の場合は無視されます。
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変換
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周波数領域の変換
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周波数領域の変換は s の有理関数を z の有理関数に変換します。ここで、s および z はそれぞれ、連続および離散的複素周波数変数を表します。以下は、定義されている各変換における s 平面から z 平面への写像の説明です。
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backward : s -> (z-1)/z/T
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bilinear : s -> 2*(z-1)/(z+1)/T
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prewarp : s -> (z-1)/(z+1)/(tan(f*T/2)/f)
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matched : DC でゲインが一致するように、s 上の極および零点は関数 s -> exp(s*T) = z によって z 平面へ写像されます。なお、無限遠点における零点は -1 に写像されます。また、DC にシステムの極が存在する場合は一致する周波数は任意に選択されます。
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時間領域の変換
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時間領域の変換は状態空間行列に対して行われます。以下は、各変換の説明です。変換対象にならない行列は省略されています。以下で、ダッシュ (’) 付きの行列は変換後の行列で、I は恒等行列を表します。
A' = I + A*T
B' = B*T
A' = (I - A*T)^(-1)
B' = B*T
M = (I - A*T/2)^(-1)
A' = (I + A*T/2) . M
B' = M . B*sqrt(T)
C' = C . M*sqrt(T)
D' = D + sqrt(T/2)*C' . B
A' = exp(A)
B' = A^(-1) . (exp(A) - I) . B
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例
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| (5.1) |
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| (5.2) |
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| (5.3) |
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| (5.4) |
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| (5.5) |
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| (5.6) |
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| (5.7) |
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| (5.8) |
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| (5.9) |
4 つのシステムの周波数応答を比較します。
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| (5.10) |
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| (5.11) |
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| (5.12) |
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| (5.13) |
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