すべての値- RootOf を含んだ式のとりうるすべての値を計算
使い方
allvalues(expr)
allvalues(expr, opt1, opt2, ...)
パラメータ
expr - 任意の代数式、行列、ベクトル、リストまたは式の集合
opt1, opt2, ... - (オプション)オプションの式列
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説明
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通常は、RootOf は複数の値を表しています。したがって、 RootOfs を含む式は複数の値または式に評価されます。手続き allvalues は、 RootOfs の異なる値の組合せにより生成されるすべての値 (または式) を式列の形で返します。
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手続き allvalues は、solve を用いてこれらの根の記号表現を求めようとします。もし solve の呼び出しにより根の一部しか得られず _SolutionsMayBeLost を true (真) に設定しておくと、allvalues は大域的変数 _ValuesMayBeLost を true に設定して、この一部の根を用いて作業を続けます。
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- 多項式の根に関しては、オプション 'implicit' の指定がない場合、 allvalues はベキ根による表現を返そうとします (以下を参照)。そのような式が得られなかった場合、indexed RootOf が用いられます。
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- 多項式以外の式の根に関しては、記号表現が得られる場合もあれば、得られない場合もあります。
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記号による解が得られた場合、いくつかの解が抜けているかもしれないことに注意して下さい。ある場合には、解の集合が以下のような接頭辞を用いてパラメータ表示されます。Z は整数値、 _NN は非負の整数値、_B はブール値 (0 または 1) です。 solve も参照して下さい。
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solve が根の記号表現を求められないときは、数値による近似値を探すために fsolve が用いられます。数値による近似解が得られると、数値セレクタを持つ RootOfs が返されます。もし fsolve によりすべての解が得られたかどうか判定できない場合、大域変数 _ValuesMayBeLost が true に設定されます。
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記号表現も数値による近似もどちらも得られない場合、 RootOf は展開されません。しかしながら、RootOf に対応する方程式の複素数解が存在しないことを Maple が示せる場合、 NULL が返されてきます。
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- 名前 'independent' (独立) または 'dependent' (従属)。オプション 'dependent' が指定された場合、特定の RootOf(p) は expr に現れるところのそれぞれで同じ根を表します。 これはデフォルトです。これに対して、オプションが 'independent' の場合、 RootOf(p) はそれぞれ独立したものとして扱われます。このオプションは、一価であることを示すセレクタを持つ RootOf に対して影響を与えることはありません。
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- 名前 'explicit' (陽) または 'implicit' (陰)。オプション 'explicit' が与えられると、allvalues は多項式の根に対して根号を用いた式を求めようとします。これがデフォルトです。オプション 'implicit' が指定された場合、インデックス付けされた RootOf が用いられます。
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- 1つの RootOf または RootOf の集合。指定された RootOf は allvalues により展開されず、不活性なままです。
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関数 allvalues は RootOf のセレクタに影響されます。
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- セレクタが数値近似の場合、RootOf は一価のオブジェクト、すなわちセレクタに最も近い根として扱われます。
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- セレクタが範囲の場合、根をこの範囲内で探します。
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- セレクタが index=expr1 の形のインデックスの場合、expr1 が集合または範囲である場合を除いて、RootOf は一価のオブジェクトとみなされます。
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- セレクタが label=expr2 の形のインデックスの場合、RootOf は多価のオブジェクトとみなされます。
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入れ子になった RootOf は allvalues でサポートされています。
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例
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e1 := RootOf(_Z^2-1) + 1/RootOf(_Z^4-1)^2;
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| (2.1) |
| (2.2) |
| (2.3) |
| (2.4) |
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allvalues(e2,'implicit');
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| (2.5) |
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f1 := RootOf((x-1)*(cos(x)-x));
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| (2.6) |
| (2.7) |
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f2 := RootOf((x+1)*(cos(x)-x),1);
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| (2.8) |
| (2.9) |
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allvalues(sin(RootOf(_Z^2-a^2))*RootOf(_Z^2-1));
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| (2.10) |
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e3 := RootOf(_Z^2-1+RootOf(_Z^2-2));
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| (2.11) |
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allvalues(e3,RootOf(_Z^2-2));
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| (2.12) |
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allvalues(e3,RootOf(_Z^2-2),implicit);
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| (2.13) |
| (2.14) |
>
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allvalues(e3,{e3,RootOf(_Z^2-2)});
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| (2.15) |
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e4 := RootOf(_Z^2-1) - 1/RootOf(_Z^2-1);
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| (2.16) |
| (2.17) |
>
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allvalues(e4, 'independent');
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| (2.18) |
>
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e5 := {allvalues(RootOf(_Z^5-_Z+1))};
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| (2.19) |
| (2.20) |
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e6 := RootOf(x^2-2)+RootOf(x^2-2,index=1);
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| (2.21) |
| (2.22) |
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allvalues(e6,implicit);
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| (2.23) |
>
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e7 := RootOf(_Z^2-2,label=1)+RootOf(_Z^2-2,label=2);
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| (2.24) |
| (2.25) |
| (2.26) |
| (2.27) |
| (2.28) |
>
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allvalues(e9);
e10 := solve(8*z^8-100*z^6+438*z^4-760*z^2+361);
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| (2.29) |
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map(evalf@allvalues,[e10]);
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| (2.30) |
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