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10 埋め込みコンポーネントおよび Maplets
グラフィカルコンポーネントを利用すれば、自分で使用したり、同僚や生徒に使用してもらったりするドキュメントを、読み手が Maple コードを理解する必要に迫られることなく、ドキュメント内の Maple コードを対話形式で操作することが可能なドキュメントとして作成することができます。これ以外の Maple の対話型操作方法については、このガイドの各所で説明されています。
10.1 この章の内容
セクション\011
トピック
埋め込みコンポーネントの使用 - 埋め込みコンポーネントが含まれた Maple ドキュメントの基本操作
コンポーネントの操作
印刷およびエクスポート
埋め込みコンポーネントの作成 - 連携してドキュメントの中で機能する複数の埋め込みコンポーネントの作成方法
コンポーネントの挿入
コンポーネントの編集
コンポーネントの削除
ドキュメントへの組み込み
Maplet の使用 - Maplet の起動方法
Maplet ファイル
Mapleドキュメント
Maplet のオーサリング - Maplet のオーサリングおよび保存方法
Maplet Builder
Maplets パッケージ
保存
10.2 埋め込みコンポーネントの使用
対話型操作
埋め込みコンポーネントを使用すれば、コマンドではなくグラフィカルコンポーネントを使用して、Maple コードを対話形式で操作することができます。このコンポーネントは、コードを実行するためにクリックするボタンのように単独で使用することも可能ですし、ドロップダウンメニューで項目を選択するとプロットコンポーネントに変化が発生するといった形で、併せて使用することも可能です。
コンポーネントの説明
表 10.1 : 埋め込みコンポーネントの説明
コンポーネント名および説明
挿入されたコンポーネントのイメージ
ボタン - クリックして処理を実行します。つまり、コードを実行します。
チェックボックス - 選択または選択の解除を行います。キャプションを変更し、値が変化した際に実行するコードを入力します。
コンボボックス -ドロップダウンメニューにリストアップされた項目から 1 つを選択します。リスト項目を変更し、値が変化した際に実行するコードを入力します。
データテーブル - この埋め込みコンポーネントは、ワークシート内の Matrix (行列)、Vector (ベクトル)、Array (配列) にリンクします。
ダイヤル - 整数または浮動小数点の値を選択または表示します。表示を変更し、値が変化した際に実行するコードを入力します。
ラベル - ラベルを表示します。ドキュメントまたは別の埋め込みコンポーネント内のコードに基づいて、値を更新することができます。
リストボックス - 項目のリストを表示します。リストアップされた項目を変更し、項目の 1 つが選択された際に実行するコードを入力します。
数式 - 数式を入力または表示します。ドキュメントまたは別の埋め込みコンポーネント内のコードに基づいて、値を更新することができます。
メーター - 整数または浮動小数点の値を選択または表示します。表示を変更し、値が変化した際に実行するコードを入力します。
プロット - 2-D もしくは 3-D プロット、または、アニメーションを表示します。このプロットまたはアニメーションは、他のプロットと同様の操作方法で操作することが可能です (プロットおよびアニメーション参照)。ドキュメントまたは別の埋め込みコンポーネント内のコードに基づいて、値を更新することができます。また、プロット領域内でクリックまたはドラッグするために実行コードポインタが使用されている場合、実行するコードを入力することも可能です。
ラジオボタン - 複数の中から 1 つを選択するために、他のラジオボタンと併せて使用します。値が変化した際に実行するコードを入力します。
回転ゲージ - 整数または浮動小数点の値を選択または表示します。表示を変更し、値が変化した際に実行するコードを入力します。
スライダー - 整数または浮動小数点の値を選択または表示します。表示を変更し、値が変化した際に実行するコードを入力します。
テキストエリア - テキストを入力または表示します。ドキュメントまたは別の埋め込みコンポーネント内のコードに基づいて、値を更新することができます。また、値が変化した際に実行するコードを入力することもできます。
トグルボタン - 2 つの選択肢のうち 1 つを選択または表示します。表示された画像を変更し、値が変化した際に実行するコードを入力します。
ボリュームゲージ - 整数または浮動小数点の値を選択または表示します。表示を変更し、値が変化した際に実行するコードを入力します。
例 1 - 埋め込みコンポーネントの使用
この例では、1 つのタスクを実行するために連携して機能する複数のコンポーネントを例示しています。ユーザーが数式を入力し、ボタンをクリックするとその数式がプロットされます。プロットのオプションは、テキスト領域、コンボボックス、数式、ラジオボタンで制御します。
この例の対話型操作バージョンについては、このマニュアルの .mw バージョンを参照してください。Maple ソフトから起動するには、[ヘルプ(Help)]メニューから、[マニュアル、リソース、その他(Manuals, Resources, and more)] → [マニュアル(Manuals)] → [ユーザーマニュアル(User Manual)] と選択します。
Enter an expression in the variable : Then click the Plot button.
Change the axis ranges:
to
Change the color:
Scaling:
埋め込みコンポーネントを使用したドキュメントの印刷およびエクスポート
印刷 : ドキュメントを印刷すると、埋め込みコンポーネントは画面での表示と同様にレンダリングされます。
エクスポート : 埋め込みコンポーネントを使用したドキュメントを他の形式でエクスポートすると、以下のような結果になります。
HTML 形式 - コンポーネントは .gif ファイルとしてエクスポートされます。
RTF 形式 - コンポーネントは .rtf ドキュメント内のビットマップ画像としてレンダリングされます。
LaTeX - コンポーネントは .eps ファイルとしてエクスポートされます。
PDF - コンポーネントは静止画像としてレンダリングされます。
10.3 埋め込みコンポーネントの作成
埋め込みコンポーネントは、ドキュメントに追加することのできるグラフィカルコンポーネントです。ユーザーが Maple コマンドを知らなくても、対話形式で Maple コード使用することが可能です。このコンポーネントには、ボタン、スライダー、数式およびテキスト入力領域、プロット表示が含まれます。
グラフィカルインターフェイスコンポーネントは、[コンポーネント(Components)] パレット (図 10.1) を使用するか、既存のコンポーネントを切り取るかコピーして、ドキュメントの別の領域に貼り付けることで挿入できます。コピーしたコンポーネントの性質はほぼ同一ですが、別個のコンポーネントとして処理されます。
[コンポーネント(Components)] パレットが表示されていない場合には、 パレットでパレットの表示方法を参照してください。
図 10.1 : [コンポーネント(Components)] パレット
コンポーネントのプロパティの編集:一般プロセス
ドキュメントに埋め込んだコンポーネントのプロパティを変更するには、以下の手順に従います:
1. コンポーネントを右クリック (Macintosh の場合は Control キーを押しながらクリック) してコンテキストメニューを表示します。
2. [コンポーネントプロパティ(Component Properties)...] が表示されていれば、これを選択します。表示されていない場合は、[コンポーネント(Components)] →[コンポーネントプロパティ(Component Properties)...] と選択します。関連するダイアログが表示されます。
3. 必要に応じて値および内容をフィールドに入力します。
4. 処理に関しては、(たとえば、スライダーコンポーネントの) ダイアログで [値が変わったときの動作(Action When Value Changes)] を選択し、[編集(Edit)] をクリックします。空白のダイアログが表示されるので、ここにイベント発生時に実行する Maple コードを入力します。詳細については、?DocumentTools で表示されるヘルプページを参照してください。
グラフィカルインターフェイスコンポーネントの削除
以下の方法で、埋め込みコンポーネントを削除することができます:
Delete キーを使用する。
Backspace キーを使用する。
カーソルをコンポーネントに移動し、ドキュメントのメニューから[編集(Edit)] → [要素を削除(Delete Element)]を選択する。
ドキュメントへのコンポーネントの組み込み
読み手が Maple コマンドの知識を持たなくても、埋め込みコンポーネントを使用して、計算からの情報の表示、読み手からの入力の取得、または、ボタンをクリックして実行する計算などの操作をすべて行うことができます。ドキュメントブロックや表を含め、Maple ドキュメントのどの部分にも挿入することが可能です。各コンポーネントの詳細については、該当のヘルプページを参照してください。
この簡単な例では、スライダーとその現在値を示すラベルを挿入します。
1. 埋め込みコンポーネントを挿入する位置にカーソルを移動します。
2. [コンポーネント(Components)] パレットで、[スライダー(Slider)] 項目をクリックします。スライダーがドキュメントに挿入されます。
3. [コンポーネント(Components)] パレットで、[ラベル(Label)] 項目をクリックします。ラベルがスライダーの横に挿入されます。
4. ラベルコンポーネントを右クリック (Macintosh の場合は Control キーを押しながらクリック) します。[コンポーネントプロパティ(Component Properties)] を選択します。[Label Properties] ダイアログが表示されます。図 10.2 を参照してください。.
図 10.2 : [Label Properties]ダイアログ
図 10.3 : [Slider Properties]ダイアログ
5. コンポーネント名を SliderLabel に設定し、[OK]をクリックします。
6. スライダーコンポーネントを右クリック (Macintosh の場合は Control キーを押しながらクリック) します。[コンポーネントプロパティ(Component Properties)] を選択します。[Slider Properties] ダイアログが表示されます。図 10.3 を参照してください。
7. コンポーネント名を Slider1 に設定します。
8. 最小値を 0、最大値を 100 に設定します。
9. 大きな目盛りを 20 に、小さな目盛りを 10 に設定します。
10. 処理を定義するため、[編集(Edit)] ボタンをクリックして [値が変わったときの動作(Action When Value Changes)] を表示します。表示されたダイアログで、ラベルコンポーネントのスライダーの値を表示する処理をプログラミングすることができます。ダイアログには、埋め込みコンポーネントのプログラミング方法に関する指示が含まれています。use...in/end use; の文で、パッケージを呼び出さずにパッケージコマンドを使用する、簡略形式を使用したルーチンを指定することができます。このコマンドの詳細については、?use で表示されるヘルプページを参照してください。
11. ダイアログの一番下にある end use; の文の前に、以下のコマンドを入力します。
Do(%SliderLabel(caption)=%Slider1(value));
12. [OK] をクリックします。
13. [ドラッグ時に値を自動更新(Update Continuously while Dragging)] のチェックボックスが選択されていることを確認します。
矢印のインジケーターを移動すると、スライダーの値が [Label] のキャプションフィールドに表示されます。
このコマンドの詳細については、?DocumentTools[Do] で表示されるヘルプページを参照してください。
例 2 - 埋め込みコンポーネントの作成
第 7 章 (see 埋め込みコンポーネント) では、タスクテンプレートからインポートした、埋め込みコンポーネントを含むドキュメントを作成しました。この章では、コンポーネントの構成を再現します。この例では、2 つのパラメータ および を入力として使用して、関数 をプロットし、 を計算します。
1. コンポーネントの作成
作業中にコンポーネントの構成が変更される場合があるため、表のレイアウトはコンポーネントの作業が終了してから行うことをお勧めします。
パラメータを設定するためにダイヤルコンポーネントを 2 つ (および ) 、 の結果を表示するためにゲージコンポーネントを 1 つ、プロットを表示するためにプロットコンポーネントを 1 つ、関数を表示するために数式コンポーネントを 1 つ作成します。ここで使用されているダイヤルおよびゲージコンポーネントは必須ではありません。スライダーなどの他のコンポーネントでもかまいません。
図 10.4 : 挿入されたコンポーネント
2. コンポーネントの表示の編集
1 つ目のダイヤルコンポーネントの [コンポーネントプロパティ(Component Properties)] ダイアログを表示すると、既にコンポーネント名が設定されています。このコンポーネント名は、他のコンポーネントと識別するために使用されており、一意なものです。各コンポーネントの表示を以下のように変更します:
Dial0:変更はありません。
Dial1:[最大値(Value at Highest Position)] を 10 に、[大目盛りの間隔(Spacing of Major Tick Marks)] を 1 に、[小目盛りの間隔(Spacing of Minor Tick Marks)] を 1 に変更します。
RotaryGauge0:[最大値(Value at Highest Position)] を 40 に、[大目盛りの間隔(Spacing of Major Tick Marks)] を 5 に、[小目盛りの間隔(Spacing of Minor Tick Marks)] を 1 に変更します。
Plot0:変更はありません。
MathContainer0:[幅(ピクセル)(Width in Pixels)] を 200 に、[高さ(ピクセル)(Height in Pixels)] を 45 に変更します。
すべてのコンポーネント名を記録し、次の作業に移る前に各ダイアログを終了します。
3. コンポーネントの処理を作成する
コンポーネントは、その値が変更された際に何らかの処理を実行することが可能ですので、実行するコードをダイヤルに設定する必要があります。こうすることで、いずれかのコンポーネントが変更されると、その変更を反映する形で他のコンポーネントが更新されます。
以下の Maple コマンドはパラメータの値を抽出し、他の 3 つのコンポーネントに表示します:
parameter1:=Do(%Dial0):
parameter2:=Do(%Dial1):
Do(%RotaryGauge0=parameter1/parameter2);
Do(%Plot0=plot((parameter2*x+parameter1), x=-50..50, y=-50..50));
Do(%MathContainer0=(y=parameter2*x+parameter1));
4. 処理の試行
これらのコマンドを試行するには、まず、次のコマンドで DocumentTools パッケージをロードします。
試行するコマンドをドキュメント内で実行し、挿入したコンポーネントが更新されていることを確認します。ゲージは計算後の値に変更され、プロットがプロットコンポーネントに表示され、関数は数式コンポーネントに表示されているはずです。
5. トラブルシューティング
2 つ目のパラメータ が 0 であるため、1 つ目の Do コマンドがエラーになります。この問題を回避するには、2 つ目のダイヤルの範囲を変更します。2 つ目のダイヤルコンポーネントの [コンポーネントプロパティ(Component Properties)] ダイアログで、[最小値(Value at Lowest Position)] を 0 から 1 に変更します。あるいは、if 文を使用して、コードを変更して補正することも可能です。
6. 処理をコンポーネントにコピーする
コマンドが期待通りに機能することが確認できたら、コマンドをコンポーネントにコピーすることができます。
1 つ目のダイヤルコンポーネントの [コンポーネントプロパティ(Component Properties)] ダイアログを表示し、[値が変わったときの動作(Action When Value Changes)] の [編集(Edit)] ボタンをクリックします。コマンドをコピーし、use 文の間のスペースに貼り付けます。
図 10.5 : [値が変わったときの動作(Action When Value Changes)] ダイアログ
2 つ目のダイヤルコンポーネントにも同じ作業を繰り返します。
7. コンポーネントのレイアウト作成
表を作成し、コンポーネントをカットアンドペーストで、説明文と共に表の中に移動します。 重要 : コンポーネントはコピーではなく、必ずカットしてください。コピーすると、重複を避けるためにコンポーネント名が変更されます。表の作成および編集については、表を参照してください。
Parameters: and
Plot Window
Use the Dials to set parameters
Parameter 1:
Parameter 2:
Result:
Plot of
10.4 Maplet の使用
Maplet は、ボタン、テキスト領域、スライダーバーなどの視覚的インターフェイスを使用して、Maple エンジンを操作するためのポップアップ型グラフィカルユーザーインターフェイスです。自分だけの Maplet の作成が可能であり、多数の学問および専門的トピックを網羅した Maplet が組み込まれているので、その利用も可能です。組み込み済みの Maplet には、ODE アナライザーなどのアシスタントやチューターが含まれます。このアシスタントの詳細については、常微分方程式 (ODE)を参照してください。
Maplet アプリケーションは、Maplet コードを実行すると起動します。Maplet コードは、Maplet (.maplet) ファイルまたは Maple ドキュメント (.mw) に保存することができます。
Maplet ファイルとして保存されている Maplet アプリケーションを起動するには、以下の手順に従います:
Windows の場合は、Windows のファイルブラウザでファイルをダブルクリックします。
UNIX および Macintosh の場合は、コマンドラインインターフェイスを使用します。コマンドラインで、maple -q <maplet_filename> と入力します。
.maplet ファイル内の Maplet コードを表示および編集するには、以下の手順に従います:
1. Maple を起動します。
2. [ファイル(File)] メニューから [開く(Open)] を選択します。[開く(Open)] ダイアログが表示されます。
3. [ファイルタイプ(Files of Type)] ドロップダウンリストから [.maplet] を選択します。
4. .maplet ファイルの保存場所まで移動し、ファイルを選択します。
5. [開く(Open)] をクリックします。
Maple ドキュメント
Maple ドキュメントに Maple コードが含まれている Maplet アプリケーションを起動するには、Maplet コードを実行する必要があります。Maplet アプリケーションを表示するには、Maplets[Display] コマンドを使用する必要があります。注意 : 複雑な Maplet アプリケーションの場合は、Maplet のコードが膨大になることがあります。この場合は、ドキュメントを実行し、Maplet アプリケーションで参照されるユーザー定義プロシージャも定義されるようにしてください。
一般的な手順:
1. ユーザー定義プロシージャがあれば評価します。
Myproc:=proc..
2. Maplets[Elements] パッケージをロードします。
with( Maplets[Elements] );
3. Maplet の定義を評価します。
Maplet_name:=Maplet( Maplet_definition );
4. Maplet アプリケーションを表示します。
Maplets[Display]( Maplet_name );
重要 : Maplet アプリケーションが実行中の場合は、Maple ドキュメントを操作できません。
10.5 Maplet のオーサリング
Maplet のオーサリングには、Maplet Builder (GUI ベース) または Maplets パッケージ (構文ベース) を使用します。Maplet Builder では、ボタン、スライダー、テキスト領域などの要素をドラッグアンドドロップし、Maplet アプリケーションを定義する、または要素を選択または更新したときに処理を実行するように要素のプロパティを設定することができます。Maplet Builder は、簡単な Maplet の作成用に設計されています。Maplets パッケージは、複雑な Maplet アプリケーションを設計するための機能、コントロール、オプションを提供します。
Maplet アプリケーションの設計は、家の建築に似ています。家の建築では、最初に骨組み (基礎、床、壁) を構築し、その後に窓やドアを取り付けます。Maplet の作成も同様です。最初に Maplet アプリケーションの行および列を定義し、その後に本体要素 (ボタン、テキストフィールド、プロット領域など) を追加します。
簡単な Maplet
Maplet アプリケーションは、Maplets[Elements] パッケージのコマンドを使用して定義し、Maplets[Display] コマンドを使用して起動することができます。以下のコマンドは、"Hello World" という文字列を表示する非常に簡単な Maplet アプリケーションを定義して実行します。
with(Maplets[Elements]):
MySimpleMaplet:= Maplet([["Hello World"]]):
Maplets[Display](MySimpleMaplet):
図 10.6 : 簡単な Maplet
Maplet Builder を起動するには、以下の手順に従います:
[ツール(Tools)] メニューから [アシスタント(Assistants)] → [Mapletビルダー(Maplet Builder)] と選択します。
図 10.7 : Maplet Builder のインターフェイス
Maplet Builder は、4 つのペインに分割されています。
[Palette] ペインには、Maplet 要素がカテゴリごとに整理されたパレットが表示されます。要素の説明については、?MapletBuilder/Palette で表示されるヘルプページを参照してください。[Body] パレットには、使用頻度が最も高い要素が表示されます。
[Layout] ペインには、Maplet の視覚的な要素が表示されます。
[Command] ペインには、Maplet で定義されているコマンドおよび対応する処理が表示されます。
[Properties] ペインには、Maplet で定義されているインスタンスのプロパティが表示されます。
例 3 - Maplet Builder を使用して Maplet を設計する
図 10.9 に示す Maplet では、ユーザーが関数を入力し、その結果をプロットします。
図 10.8 : Maplet のイメージ
Button element
Label element
Plot element
TextField element
図 10.9 : この Maplet の定義に使用する本体の要素
動作
MapletBuilder に表示される結果
Maplet の行数を定義します:
1. [Properties]ペインで、以下を実行します:
a. ドロップダウンリストから [BoxColumn1] を選択します。
b. [numrows] フィールドを 2 に変更します。
プロット領域を行 1 に追加します:
2. [Body] パレットから、Plotter 要素を [Layout] ペインの最初の行にドラッグします。
列を行 2 に追加します:
3. [Properties] ペインで、以下を実行します:
a. ドロップダウンリストから [BoxRow2] を選択します。
b. [numcolumns] フィールドを 3 に変更します。
ラベルを行 2 に追加します:
4. [Body] パレットから、Label 要素を [Layout] ペインの左側の列にドラッグします。
5. [Properties]ペインで、以下を実行します:
a. ドロップダウンリストから [Label1] を選択します。
b. [caption] フィールドを [Enter a function of x] に変更します。
テキスト領域を行 2 に追加します:
6. [Body] パレットから、TextField 要素を [Layout] ペインの左側の列にドラッグします。TextField 要素を使用して、Maplet ユーザーの入力内容を処理中に取得することができます。
7. 必要に応じて、[Layout] ペイン全体を表示されるように Maplet Builder のサイズを調整します。
ボタンを行 2 に追加します:
8. [Body] パレットから、Button 要素を [Layout] ペインの右側の列にドラッグします。
9. [Properties] ペインで、以下を実行します:
a. ドロップダウンリストから [Button1] を選択します。
b. [caption] フィールドを Plot に変更します。
c. [onclick] ドロップダウンリストから [<Evaluate>] を選択します。
10. 表示された [Evaluate Expression] ダイアログの [Target] ドロップダウンリストには、情報を送信できる定義済み要素 (ここでは [Plotter1] および [TextField1]) が表示されています。
[Expression] グループボックスの下に配置されている [List] グループボックスには、情報を取得できる定義済み要素 (ここでは [Text-Field1]) が表示されています。
a. [Target] ドロップダウンリストから [Plotter1] を選択します。
b. [Command Form] タブで、[Expression] グループボックスに
plot(TextField1, x=-10..10); と入力しま す。
(注意 : コマンドの最後にセミコロン (;) を追加しないでください) [List] グループボックスで [TextField1] をダブルクリックして、この要素をコマンド構文に挿入することもできます。
c. [OK] をクリックします。
Maplet の実行:
11. [File] メニューから [Run] を選択します。Maplet を保存するよう促されます。Maplet Builder で作成した Maplet は、.maplet ファイルとして保存されます。
12. [Yes] をクリックし、保存場所を選択して Maplet を保存します。
Maplet Builder の詳細については、?MapletBuilder で表示されるヘルプページを参照してください。MapletBuilder を使用して Maplet を設計する他の例については、?MapletBuilder/examples を参照してください。
複雑な Maplet を設計する場合は、より詳細な制御が可能な Maplets パッケージを使用します。Maplets[Elements] サブパッケージには、Maplet アプリケーションの設計で利用可能な要素が含まれています。Maplet を定義した後は、Maplets[Display] コマンドを使用して、Maplet を起動します。
Maplets パッケージの詳細については、?MapletsPackage で表示されるヘルプページを参照してください。 これ以外の Maplets パッケージを使用した Maplet の設計の例については、?Maplets/Roadmap で表示されるヘルプページを参照してください。
例 4 - Maplets パッケージを使用して Maplet を設計する
Maplets パッケージを使用した Maplet の設計方法を説明するため、この例では Maplet Builder を使用したMaplet Builder を使用して Maplet を設計するの構文を示しています。
Maplets[Elements] パッケージをロードします。
Maplet アプリケーションを定義します。Maplet アプリケーションに対応するデータ構造体が表示されないようにするには、定義の最後にコロンを入力します。
PlottingMaplet:=Maplet( BoxLayout( BoxColumn( # First Box Row BoxRow( # Define a Plot region Plotter('reference' = Plotter1) # End of first Box Row ), # Second Box Row BoxRow( # Define a Label Label("Enter a function of x "), # Define a Text Field TextField('reference' = TextField1), # Define a Button Button(caption="Plot", Evaluate(value = 'plot(TextField1, x = -10..10)', 'target' = Plotter1)) # End of second Box Row ) # End of BoxColumn ) # End of BoxLayout ) # End of Maplet ):
Maplet を起動します。
Maplets[Display](PlottingMaplet);
Maplet Builder および Maplets パッケージのコマンドの両方を使用した他の例については、Maplets のサンプルワークシートを参照してください。一覧については?examples/index で表示されるヘルプページを参照してください。
Maplet を保存する場合は、ドキュメントを .mw ファイルとして保存するか、.maplet ファイルとしてエクスポートすることができます。
Maplet コードを .mw ファイルとして保存するには、以下の手順に従います:
1. [File] メニューから [Save] を選択します。
2. 保存場所を選択します。
3. ファイル名を入力します。
4. [Save] をクリックします。
ドキュメントに Maplet コードが含まれている場合は、ドキュメントを .maplet ファイルとしてエクスポートすることをお勧めします。
Maplet コードを .maplet ファイルとしてエクスポートするには、以下の手順に従います:
1. [ファイル(File)] メニューから [ファイル変換(Export As)] を選択します。
2. [ファイルタイプ(Files of Type)] ドロップダウンリストから [Maplet] を選択します。
3. 保存場所を選択します。
4. ファイル名を入力します。
5. [保存(Save)] をクリックします。
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