ウェブハンドリングシステムをMapleSimでシミュレーション

ウェブハンドリングシステムをMapleSimでシミュレーション

  • モデリング・シミュレーションの活用がウェブハンドリングシステムの品質向上や効率改善の手段の一つとして着目されており、製紙業界やフィルム、プラスチック、自動車用バッテリーなどの製造への貢献が期待できます。
  • MapleSim Web Handling Library はウェブハンドリングシステムのシミュレーション用に開発されており、ウェブ張力のシミュレーションや制御設計などでご活用いただけるツールです。
  • Maplesoftではツールのご提供にとどまらず、エンジニアリングサービスにより、ロール・ツー・ロールシステムのシミュレーションの価値の最大化にご協力いたします。

Web Handling Library(WHL)に対するよくあるご質問にお答えします。

Q: WHLはどのようなツールですか?

モデリング・シミュレーションツールMapleSimのアドオンで、ウェブハンドリングシステム向けに開発されています。

搬送されるウェブだけでなくローラーやアクチュエーター・制御システムまで含めたシステム全体のモデリング・シミュレーションを行うためのツールです。

MapleSimは1DCAEツールの一つであり、シミュレーションが比較的高速なため、繰り返しのシミュレーションやパラメータスタディに適しています。

Q: WHLでのモデリングの難易度は?

A: モデリングは極力簡単化されています。

ローラー等の要素に対応したコンポーネントをドラッグアンドドロップで配置し、実際のウェブ搬送の経路と同じように、コンポーネントを同士を結線します。アクチュエーターや制御用の信号コンポーネントなども同様にドラッグアンドドロップで配置し接続します。各コンポーネントの詳細パラメータをプロパティウィンドウで設定するとモデリング完了です。

Web line model in MapleSim
Slippage models in MapleSim
Q: WHLで出力される結果はどのようなものですか?

A: 時刻歴グラフや3Dアニメーションの出力が可能です。

ウェブの張力や速度、ローラーの回転速度やドラム径などをグラフで確認することができます。たとえば、パラメータ変更による振動の変化などもシミュレーションで確認することができます。

また、3Dアニメーションで動きを可視化することができるため、ローラーレイアウトやウェブラインが意図した通りにモデリング出来ているのか視覚的に確認できるだけでなく、ダンサローラーやアキュムレーターの動作する様子も可視化することが出来ます。

Q: 複数ウェブを扱うなど複雑なラインに対応できますか?

A: WHLに含まれる様々なコンポーネントの使用をご検討ください。

WHLに含まれるコンポーネントには、複数ウェブの結合・巻き取り、ニップローラー・ダンサローラー、材料の切り替わりなどに対応したものがございます。また、標準ライブラリと組み合わせアキュムレーターなどローラーが動くシステムのシミュレーションも可能です。

評価版ライセンスで実際にお試しいただけますので、Maplesoft Japanまでお問い合わせください。

Q: ウェブの滑りをシミュレートできますか?

A: 滑りを考慮したローラーコンポーネントがございます。

品質への悪影響を避けるため滑り発生の低減が重要ですが、滑りを考慮したコンポーネントをお使いいただくことで適した設計をご検討いただけます。滑りはキャプスタン方程式に基づく摩擦力から求められますが、ローラーごとに異なるパラメータを設定することも可能です。

Q: 制御設計に使うことは可能ですか?

A: MapleSimでの検討だけでなく、オプション利用で実際のPLCを用いた検討も可能です。

行うことも可能ですが、オプションを用いてPLCと接続し、仮想的な試運転(バーチャルコミッショニング)を実施することが出来ます。仮想的な試運転ですので、パラメータ変更や異なる条件の比較などは実機を用いる場合より容易に実施いただけます。詳しくはこちらをご覧ください。

Web line model in MapleSim
ご不明点やご質問がございましたらお気軽に

関連情報もご確認ください。