機械系エンジニアのための数学ソフトウェア

機械系エンジニアのための数学ソフトウェア

運動学や動力学から伝熱や流体に至るまで、Maple は機械系エンジニアが必要とする解析に適した強固かつ検証可能な環境を提供します。

Mapleには機械系エンジニアが必要としている機能が揃っています


機械系エンジニアの役割は独特です。業務内容は技術的な課題も多く、多岐にわたり、そして厳しい締め切りにもさらされています。Maplesoft はこれらの課題を理解し、それらを解決するための機能を Maple に組み込んでいます

設計意図の把握


Maple ドキュメントは、数式、テキスト、画像、およびプロットを1つのドキュメントにまとめたものです。Maple は計算だけでなく、解析の背後にある仮説および思考プロセスも記述することができます。

Maple の技術文書環境について 詳しく知る

ハイレベルな記号計算と数値計算


Maple は、数値および記号計算、データ分析、およびプログラミングのためのハイレベルで実用的なツールを備えています。これらのツールは、エンジニアが抱えるシンプルな課題と複雑な課題の両方に対応できるよう設計されています。

記号的な数学エンジンと数値的な数学エンジンはシームレスに接続されており、パラメータ、方程式、計算に関して、両方のエンジンを必要に応じて、いつでも切り替えて処理することができます。これは、ひとつのワークフロー内で方程式を導出し、数値的に評価できることを意味します。

さらに、Maple のプログラミング言語はインタラクティブな開発環境の恩恵を受け、Maple のハイレベルな数学ツールを使用できます。

  • コードの開発、デバッグ、検証の迅速な実行
  • Mapleの高度な数学関数の使用
  • 可読性が高い記述

単位の使用による計算リスクの軽減

力、温度、速度など、機械系エンジニアが必要とするほぼすべての量には単位があります。単位は Maple に流動的に統合されており、簡単な計算だけでなく、方程式の数値解法、最適化、可視化にも使用できます。


計算に単位を用いることで、単位変換の誤りが発生するリスクを排除し、式の物理的な妥当性をチェックできます。


熱物理学的および熱化学的データ

Maple は、純流体、流体混合物、および固体の、正確で実験的に決定された熱物理学的および熱化学的データを含んでいます。エンジニアは、冷凍サイクルの分析、熱交換器の設計、燃焼とロケット工学、湿り空気線図や乾燥システムの設計に Maple を使用しています。


Maple で機械工学の課題を解決する方法をご紹介します。

機械工学アプリケーションとユーザー事例

Maple を使うと工学のための数学計算が容易になり、すぐに成果を得られることを考えると、多くの機械系エンジニアが Maple を使用するのは当然です。では、機械系エンジニアのための数学ソフトウェアの 5 つのアプリケーションから、エンジニアが Maple をどのように利用しているのかを見てみましょう。

 

トラスとフレームの静的解析

フレームやトラスの解析では、静的平衡の概念をシステムに適用します。その結果、システム内の力を表す方程式を得られます。

理論的な枠組みとしては、静的平衡の条件(ある点での力とモーメントの和がゼロになること)、関節法、断面法などの概念があります。

これらの概念は、方法論的に導出され、次元的にバランスのとれた方程式を生み出すことになります。

そのためには、自然な数学表記法、豊富な文書化、単位の使用が必要です。特に単位は、方程式の物理的な妥当性をチェックする役割を果たします。

Maple は、理解を深めるための画像やテキストを特徴とする数学的に生きた文書を作成できるため、これらの要件を満たしています。

これらの文書は検証可能であり、紙やスプレッドシートで手計算するよりも優れています。

Mapleアプリケーションのダウンロード 4つの部材フレーム内の力

機械装置の運動学

Maple は、機械装置の方程式ベースの運動学的解析に最適な環境です。

  • 微分方程式を含む運動方程式や幾何学的な関係を、理解しやすい数学的な記述方法で入力可能
  • Maple の強力な微分方程式ソルバーを使用して、または行列演算を使用して運動方程式を解く
  • 幾何学的な方程式を記号的に並べ替えて操作することが可能(ここでは、クイックリターン装置の幾何学的制約を微分して、直線方向の速度方程式と角速度方程式を算出)


  • 装置の動きのアニメーション化が可能

Mapleアプリケーションダウンロード クイックリターン装置の運動学

熱力学的サイクルの熱の流れ

Maple を使用して、蒸気圧縮冷凍サイクル、ランキンサイクル、ブレイトンサイクルなどの熱力学的サイクルの周りの熱流を計算することができます。成績係数を最大化するためにシステムを最適化することもできます。

一部のユーザーはMapleを使用してオーガニックランキンサイクルをモデル化しています– これらは、工場の排気ガスなどから低グレードの熱を回収するためによく使用されます。
さらに、他の機械エンジニアは蒸気タービンの設計にMapleを使用しています。

これらのアプリケーションは、流体の熱力学的および輸送特性のための Maple のツールを利用しています。この機能は単位を意識しており、エンタルピー、密度、およびその他の特性はすべて適切な単位を持っています。


これにより、流体データの参照を、印刷されたチャートやルックアップテーブルに頼る必要がなくなりました。

この機能で、熱力学的サイクルの周りの熱流を計算して最適化することができます。また、アプリケーションはMaple Playerでロイヤリティフリーに展開することができます。


Mapleアプリケーションダウンロード 熱工学

流体の計算

機械系エンジニアは、流体の流れの問題を定期的に解決しています。パイプネットワーク内の圧力損失や流量を計算したり、油圧シリンダー内のオイルの圧縮によって生じる応力や熱利益を調べたりしています。
これらのアプリケーションには、ベルヌーイの定理、摩擦係数(コールブルック方程式など)、液体の輸送特性などの概念が含まれています。
これらのアプリケーションには、多くの場合以下のような性能を要求されます。

  • 方程式を完全に検証できるようにするための自然な数学表記法
  • 変換誤りを排除し、次元の一貫性を確保するための単位
  • 大きさが大きく異なるパラメータを持つシステムを解くことができる強力な数値ソルバー
  • ポンプデータシートからの実験データを揚程曲線にフィッティングするためのカーブフィッティング機能

Mapleアプリケーションをダウンロード 2つの貯水槽間の流れのポンプパワー

ロボティクス

機械系エンジニアは、幾何学的・機械的な設計から制御・システムソフトの記述まで、ロボットシステムの設計の最前線で活躍しています。

Maple は、多自由度ロボットアームシステムの運動を記述するデナビット‐ハーテンバーグ法 (D-H法) の変換行列の開発を支援します。これを用いて、Maple の記号ソルバーと数値ソルバーを使用して各関節の動きを計算することができます。記号ソルバーでは、システムの逆運動学を記述するための記号的な方程式を導出することもできます。


対象の問題がそのような解を導き出せる場合は、各関節角の記号方程式を抽出することができますが、これには強力な記号ソルバーが必要です。さらに、これらの方程式は、C、Java、Python、FORTRAN、MATLABなどの他のプログラミング言語に翻訳することができます。

Mapleアプリケーションのダウンロード 「Maplesoft」の文字を描くロボットアーム